INTERVIEW

原山化成工トップインタビュー

これからも挑戦し続ける

原山化成工業株式会社・原長株式会社 代表取締役

原山 義史/ YOSHIFUMI HARAYAMA

創業130年!発泡スチロール成形加工のパイオニア

新潟県見附市は染料・ニットの街です。

創業130年の染料工業薬品卸しの原山長平商店を母体とし、昭和38年に見附市に工場建設、翌年39年より発泡スチロール成形に取り組んでいます。
使用する資源が少なく、軽くて断熱性と緩衛性に優れた発泡スチロールは生鮮食品の輸送箱や家電やOA機器の緩衛材、住宅建材などの私たちの生活の身近なところで使われるようになりました。
新潟県のみならず東北六県初の発泡スチロール製造業をリードしてきた弊社は、多くの実績と信頼があり、日々の研究や開発は様々なフィールドで新しい可能性を切り開いています。

日本初!発泡スチロール魚箱製造

原山化成工業では、先代が新潟県長岡市寺泊の角上魚類さんから「発泡スチロールの魚箱を作ってほしい」とご依頼を頂き、そこから長年に渡り納品を請け負っています。
皆さまご存知ないかもしれませんが、昔は、魚を運ぶ箱は木箱でした。しかし、どうしても木箱だと氷が溶けてしまい、新鮮な魚を遠方へ運ぶことは困難でした。
その後、発泡スチロールの蓋付魚箱を開発したことにより、鮮魚と氷を入れ、そのまま消費地へ運ぶという画期的な方法がとられ、「保冷性=鮮度保持」に威力を発揮するとともに「軽くて丈夫」「水を通さない」という特性から需要は急拡大しました。

今では当たり前にある発泡スチロール製の魚箱を日本で初めて作ったのは自慢ですね。

世界初!コロナのエコキュート断熱材製造

あと自慢できるところは、コロナさんのエコキュートの断熱材を一番初めに納品させて頂いたことです。

空気中の熱を集めてお湯を作るエコキュートは、省エネ・電気代削減で大きなメリットがあります。それを世界発で発売されたのがコロナさんなのですが、その製品を製造納品していることは弊社の誇りです。

電化製品の緩衛材・住宅の断熱材としての需要

電化製品の緩衛材としては、最初は東芝さんのやぐらこたつの豆炭輸送の際に発泡スチロールを使用したのが始まりでした。
新潟県内はコロナさん、ダイニチさんなどのストーブメーカーが多いので、暖房機器の梱包緩衝材としてもありがたいことに需要を頂いています。
また、長期断熱性と安全性に優れているので、住宅の断熱材としての需要も増えており、今後の大きな成長を期待する分野です。

そしてこれから

私たちはお客様からご依頼を頂いて仕事がスタートします。
「発泡スチロールでこんなものを作れませんか?」とご依頼を頂いた時に「できません」と断るのではなく、「何とかできるのではないか」と考えることが大切だと思っています。仕事をするうえで「やったことがないから出来ない、分からない」という方には、先代からの教えの言葉を掛けるようにしています。

「人間は赤ちゃんで生まれるが
歩き方がわからないから歩けない
そんな赤ちゃんはいない
自分ひとりで歩こうと思って練習する
何度転んでも立ち上がる
そしていつの日か自分の足で歩けるようになる。」

前を向いて諦めずに挑戦する姿勢が、人間の成長につながると思っています。

出来ないと諦めたらそこで終わりだけれど、試行錯誤してやってみようという気持ちが「物を活かす、人を活かす」ことになると考えています。
原山化成工業は、今までも、そしてこれからも、前を向いて挑戦を続けます。